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今話題の終活を始めてみませんか?

終活とは

2010年度のユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされた言葉の一つに「終活」があります。
終活という言葉が世の中に広く知られるようになって10年程度とまだ短いですが、現在ではすっかり一般的な用語として用いられるようになりました。

簡単に終活の定義を説明すると、これは週刊朝日が作った造語の一つで、人が人生の最期を迎えるにあたり生前のうちにやっておくべきことをまとめたものです。

言葉のもとになっているのはもちろん「就活」です。
就職をするために企業研究をしたり面接対策をしたりするように、人生の最期を気持ちよく迎えるために調査や活動などを行っていくということ全般を指しています。

人が死ぬということは、その人の生前に持っていた権利が消失することになりますので、相続や所有していた資産・負債の処分といった問題が生じるものです。
また、地域を離れて生活の基盤を持ってきた人にとっては、自分がどのような葬儀をしてどんなお墓に入るかということは非常に難しい選択になってきます。

実際に自分の親や親類が亡くなったあとに、その後始末に非常に苦労をした経験のある人は少なくありません。
そうした人こそが「自分の時は子供や孫に迷惑をかけないようにしてから亡くなりたい」と考えて行うケースが増えています。

ただ、終活として含まれることの範囲は非常に広く、権利関係や資産の処理といった法律の問題だけではありません。
家族の関係や、法律的な拘束のない持ち物の処分、さらに個人的な連絡など、その人のそれまでの人生により行うべきことは大きく変化してきます。

終活のメリット

税理士さん
終活を行うことによって得られる最大のメリットとして「死後に必要になる事務処理負担の軽減」があります。

まず、死後最も揉める原因になるのが相続関係です。
全く準備をしないまま亡くなることにより、相続権を持つ家族同士が罵り合いのケンカをすることになってしまったり、それが原因で家族が決定的な断絶したりといったことがあります。

相続のことを「争続」と表現する法律家もいるほどで、お金の問題はそれまで比較的円満であったはずの家族関係をいとも簡単に破壊してしまうのです。

次に終活で重要なのが、葬儀のための準備です。
葬儀は人が亡くなってから平均で4日以内に行われることになっているので、短い間に葬儀社を決めて手配をしていくことが必要になります。

最近ではネットで葬儀社を探したり、地域の葬儀社を紹介してもらったりと便利になってきました。
ただ、近い家族が亡くなったばかりなのに、葬儀の手間をかけるのは非常に大きな負担になってきます。

あらかじめ終活として葬儀社を探したり、見積もりをとっておくなどしておくことで、すぐに手配をし遺族に負担のない葬儀をすることが可能です。

終活の始め方

終活を始める時期としては、定年退職のタイミングが最も適切とされています。
というのも、雇用がなくなることで一旦権利関係がはっきりし、自分の資産の計算がしやすくなるからです。
もちろんそれ以前から行うことには全く問題なく、働き盛りの40代ころからいざというときのために家族のために終活をしておくという人も増えてきています。

終活の最初の手順としては、まずエンディングノートを作成することが勧められます。
エンディングノートは市販されている便利な製品があり、そちらを使うことで何をどういった手順で行っていけばよいかを先に知ることができるでしょう。

終活は、一度やったらそれでおしまいというわけではありません。
できれば年に1度くらいは以前に作成した内容と違いがないかということを確認し、その時期に適した内容に更新していくという作業が必要になってきます。

法律的に確実な効果を得るためには行政書士などに依頼をする必要もありますので、まずはエンディングセミナーなどに参加をして、実際の終活の方法について教えてもらうと便利でしょう。

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